エスカレータ式のお嬢様芸能学校。女優・モデル・アイドルといった芸能界の若き才女（タレント）達が集う。
歌、ダンス、バレエなどをカリキュラムに取り入れ、基礎的な授業は夕方以降任意で受けられるようになっている。ひとクラス２０人で１学年２クラスで構成され、その内訳は『花組』と『夢組』に振り分けられる。
両者は月に一度行われる『月例華覧会（マンスリーフェア）』の際に、劇や歌やダンスのステージでその成績を競い合い切磋琢磨している。
六華には異性間交遊を禁じる明確な規則は無い。
ただしそうしたスキャンダルが明らかになった学生は
芸能界で居場所を失うとされているので不文律となっていた。
一方、同性間での親密な関係に発展する学生は毎年数多く、 彼女たちは『姉妹（アムール）』と呼ばれて尊ばれていた。
姉妹＝ユニットを組むことと同義で、2人で芸能活動をすることが多い。 稀にだが3人組、4人組の姉妹も存在する。
また逆に、ユニットを組むことで活動の幅が広がることから、 実力不足の学生が打算的に他者と姉妹関係を結ぼうとする場合もある。
学園長はこの制度のことを 『コンパニオンプランツ』と呼んでいる。
そもそも入学することが難しい聖六華女学園の中でも、 特に優秀な学生が選抜され、学園長直々の指導と プロデュースを受けることが出来る特別クラス。
毎年6人までしか選ばれないエリート達。 このクラスに選ばれた者は必ず芸能界での成功が約束される。
ただ、才能に溢れた個性的な才女達ばかりなのでまとまりはなく 皆で一緒にひとつの何かをするということは稀。
星組に引き抜くことを学園長は『鉢上げ』すると言う。
星組の学生たちが普段何処で学園長の 直接の指導を受けているのか、 一般の学生たちは知るよしもない。